乾杯とさよなら

酒とご飯、天満の嵐

日記(散文)

数回二度寝をした後、人ほどに巨大なフクロウに追いかけられる夢で目が覚めた。頭を優しくつぶしていくような鈍い痛みがする。 度重なる縁起の悪いニュースに気持ちが引きずられているのか、どうも寝つきが悪い。眠れないとついつい深酒をしてしまうので、コ…

部屋をこじ開ける、怖いもの。

暗い部屋で深夜布団にくるまりながら、Twitterで「コロナウィルス」や「武漢」と、検索をするのが、ここ最近の日課だ。にわかに信じがたい記事や動画を見て、世界の終わる様子を見ているような気持ちになる。 大人として恥ずかしいからあまり大きな声で言い…

2020年の目標とご挨拶

今年のお正月は、Twitterで「100の目標」を呟いている方ををよく目にした気がする。これらのツイートは、生活を自分らしく楽しもうという意気込みにあふれていて、とてもかわいらしく、読んでいて楽しかった。(連なるつぶやきが、カルガモの雛がついてくる…

あなたは可愛いけど、結婚式には行きません

妹が嫁ぐタイミングで、実家の犬が死に、父親がひどく落ち込んでいるらしい。らしいと、書いたのは実家との交流を一切絶っており、実家に関する情報が全て伝聞だからだ。 昨年の秋頃、偶然妹が遊びに来ている状態で父親が倒れた。その頃も、どうしても両親の…

連作 私の5匹の犬 小さな国の王様

私を含め、私の家族は社交的ではなく、家族ぐるみの付き合いをしている、知人どころか、友人も親戚もいない。母親にいたっては、私が5つの頃に、唯一の友人とも絶縁し、人付き合いとは無縁の生活を送っている。例にもれず、私も人付き合いがあまり得意な方…

年下の可愛い恋人

化粧品を三回に分けて使うといいと、教えてくれた同僚が、帰り際に恋人を紹介してくれると言うので、私は彼と帰る事にした。そういえば、恋人の誕生日ケーキを選ぶのを手伝ったのだった。 土砂降りの中、駅チカのカフェの前で「心の準備はいい?」と、笑いな…

薄暗い凪のような心で、人生を浪費している

28になったばかりの夏だから、つい先日のことだ。行きつけの珈琲屋のスタッフに「尾崎さんは1人だと、おばあちゃんみたいな佇まいで、いい感じですね」と、褒められ、私は「余生だからね」と返した。彼は気さくに「またまたぁ」と、声を上げて笑った。それ…

邯鄲小吃館 駒川屋台倉庫店 備忘録

冬が近づき、職場が繁忙期になっていくに連れて歳が十ほど上の上司のパワハラがダイレクトに胃に響くようになってきた。旬のものを食べ、酒を飲むことだけが人生の喜びであるのに、逆流性食道炎は悪化の一途を辿っている。辛いことを忘れるためだけに飲む酒…